2010年にオランダで放送が始まってたちまち大ヒット。各国でフォーマット化され、世界180か国で放送されている音楽オーディション系リアリティ・ショー。未来の人気歌手を発掘することを目的とした番組は従来も『アメリカン・アイドル』など多数あったが、当番組がユニークなのは参加者の外見・年齢・スター性が審査と全く関係がなく、参加者の歌声と歌唱力だけを審査対象にしていること。筋書き無しの激闘はドラマティックで熱い興奮と感動を呼ぶ。4チームに分かれて戦う出場者を指揮し、彼らにアドバイスをするコーチ陣はいずれも世界的人気歌手であるケリー・クラークソン、ジョン・レジェンド、ブレイク・シェルトン、グウェン・ステファニー。彼ら4人の掛け合いも見もの。司会はカーソン・デイリーが務める。
ブラインド・オーディション 第1話~第5話
4人の審査員によるブラインド・オーディションで幕を開ける。出場者の自己紹介はなく、いきなり歌唱(視聴者には名前と曲名が字幕で表示される)。この時、審査員たちは参加者に対し背を向けた状態で座っており、他のオーディション番組のような、外見など人物の情報を把握せず、歌声だけで審査。そして、審査員自らがコーチをしたいと考えた場合、設置されているボタンを押すと椅子が回転し参加者と対面。またブロックという制度もあり、他の審査員から指名を阻止されることもある(他の審査員をブロックできるのは該当シーズンで1度きり)。対面時に参加者の外見などを知ることはできるが、詳細な情報が明らかとなるのは基本演奏後となる。そして各審査員がそれぞれ10人ずつ選んだ、合計40人が次なるステージに進む。
出場者側のルール
■与えられた持ち時間の間は自由に歌うことができる。その際、楽器を持ち込んでの弾き語りも可。
■誰からも指名がない場合そこで終了となるが、即退場ではなく、審査員と対面し自己紹介や感想などの談笑後、会場を去る。
■単独指名の場合、指名してくれた審査員にコーチをしてもらう。逆に複数指名となった場合、各審査員による売り込みが行われ、参加者側がコーチしてもらいたい審査員を選ぶことができる。
審査員側のルール
■演奏中にコーチを行うか否かを決めなくてはならない。
■指名は演奏時間内ならいつでもよいが、一度押したボタンはキャンセル不可。そのため、1人でも指名された瞬間に次のステージへの進出が確定する。
■指名できる人数はシーズンごとに決まっており、枠を使い切った場合、以降指名ができなくなる。最初から安易に押してしまうと他の参加者を指名する枠が減ってしまうのは当然だが、使い切った後に登場した参加者を指名できなくなるというリスクも。そのため、他の審査員が指名していても押さなかったり観客に好評な参加者であっても押されないのはこのためでもある。
バトルラウンド 第6話~第8話
挑戦者たちは各コーチの選んだ4チームに分かれる。各チームには有名アーティストがアドバイザー役で参加し、コーチとともに指導する。まず同じチーム内から2人をセレクトし、同じ歌で競わせるトーナメント方式のバトルラウンドがスタート。コーチに選ばれなかった挑戦者にはセーブやスティールによる救済措置がとられ、チームに戻ったり、他のチームに加わることも。次のラウンドに進めるのは各チーム内でトーナメントに勝った5人とスティールで他チームから得た1人の各チーム6人、計24人とセーブされた4人を加えて28人。白熱したバトルが次々に展開される。
各チームのアドバイザー
レオン・ブリッジ
Team Kelly … レオン・ブリッジ
Team Gwen … ジュリア・マイケルズ
Team John … ミゲル
Team Blake … ケイン・ブラウン
ノックアウト 第9話~第11話
各コーチはチーム内から2人を選出。挑戦者は自分で選んだ曲を歌い、勝負の判定をコーチに委ねる。勝てばプレーオフに進出できるが、負けた場合でも、他のコーチがスティールを使えば復活の可能性あり。今シーズンのメガ・メンターはアッシャー。逸材が顔をそろえ、コーチたちはそれぞれ頭を悩ませる。1人の挑戦者をめぐり複数のコーチがスティールを押すというコーチ同士のバトルが繰り広げられることも。最後に各コーチがバトルラウンドでセーブした4名によるノックアウト戦も行われる。果たして激戦を勝ち抜いて次ラウンドへ進むのは誰か。
全チームのメガ・メンター
アッシャー
1978年10月14日、テネシー州生まれ。1994年にファースト・アルバム『Usher』をリリース。1997年に豪華プロデューサーを迎えて作られた『My Way』は全米で700万枚を超すセールスでスーパースターの地位を確立した。2005年のグラミー賞では9部門にノミネートされ3部門受賞するなど人気があり実績もある世界的アーティスト。
トップ17パフォーマンス第12話・第13話(結果発表)
計17組が歌声を披露。4つのチームから視聴者による投票数が最も多かった挑戦者1組と、コーチ陣が自身のチームから選ぶ1組の計8組がトップ9に進出。続いて、選ばれなかった挑戦者のうち各チームで得票数が多かった挑戦者4組が敗者復活を懸けてステージに挑む。そのワイルドカードから最後の1枠に収まるのは、視聴者投票で最多票を獲得した挑戦者となる。果たしてトップ9に残るのは誰か。
※第14話は本戦とは関係ないThe Voice Holiday Celebrationというホリデー特別番組
準決勝 第15話・第16話 (結果発表) & 決勝 第17話、第19話 (結果発表)
視聴者投票やコーチ陣による争奪戦を経て勝ち抜いた9組が、決勝進出を懸けたステージに挑む。決勝に進めるのは、9組中5組のみ。過酷な戦いは佳境に入っていく。また、挑戦者たちが3人1組で披露するコラボステージでも、それぞれの個性が炸裂!
勝ち抜いた5組から栄冠とレコーディング契約を獲得するのは果たして誰か。必見のステージとなる。
※第18話は決勝戦ダイジェスト
THE VOICE ジャッジ&ボーカルコーチ
ケリー・クラークソン
1982年4月24日、テキサス州生まれ。『アメリカン・アイドル』の第1シーズンに出場。親しみやすい容姿とその歌声で人気を集め、初代王者に輝く。アメリカのみならず世界中で活躍するポップ・ロック・シンガー。2003年4月に発売されたデビューアルバム『サンクフル』は全米アルバムチャート初登場1位を獲得し、200万枚を超えるセールスを記録した。
グウェン・ステファニー
1969年10月3日、カリフォルニア州生まれ。1992年にスカパンクバンド、ノー・ダウトのボーカルとしてデビュー。1995年の『TragicKingdom』がヒットし、有名に。シンガーとしてだけではなく、モデル並みのスタイルの良さとセンスで支持を得ている。『L.A.M.B』というファッションブランドも手掛けている。東日本大震災の際は支援するため100万ドルを寄付した。
私生活では2021年7月にブレイク・シェルトンと結婚。
ジョン・レジェンド
1978年12月28日、オハイオ州生まれ。第48回グラミー賞ではBESTR&B ALBUM、BEST MALE VOCAL PERFORMANCE、BEST NEWARTISTの3部門を見事に受賞。2016年のハリウッド映画『ラ・ラ・ランド』に出演し、主人公セブの旧友キース役として共演するミュージシャンを演じた。
ブレイク・シェルトン
1976年6月18日、オクラホマ州生まれ。アメリカのカントリーシンガーソングライター。2001年に『Austin』でデビュー。ビルボードのカントリーチャートで5週連続1位を獲得。グラミー賞には3度ノミネートされている。本作『THE VOICE』の他、『Nashville Star』や『Clash of the Choirs』という歌のオーディション番組の審査員としても知られている。私生活では2021年7月にグウェン・ステファニーと結婚した。
THE VOICE 司会
カーソン・デイリー
1973年6月22日生まれ。アメリカのTV司会者、ラジオパーソナリティー、プロデューサー。
2011年に本作『THE VOICE』の司会を務め、現在まで担当している。